モグラ駅にへぎ蕎麦に! 住人と旅人が融合しあう、ギルドハウス十日町(旅情編)

さて、新潟から帰ってきて、はや2週間。
次の旅に出る前に、旅の記録をまとめましょう。
旅の目的であり、ブログのタイトルにもなっている「ギルドハウス」に関する情報はこちらをどうぞ。
本エントリーでは、主に前後の交通と、観光要素についてまとめます。

まず、今回の旅は急に決まったということもあり、コストを抑える必要がありました。(その割に旅の最中にスマフォから次の次の次の旅である香港行きの航空券を買ったりしていますがw)

また、年末の「青春18きっぷの旅」で、すっかり普通列車の魅力に取りつかれているというのもありました。

そこで、十日市まで普通列車で行くことにして検索。

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下記、新幹線との比較です。

普通列車 vs  新幹線
時間:  4時間52分 vs  2時間56分(普通のほうが約2時間長い)
料金:  4,186円   vs  6,986円(普通のほうが約3,000円安い)
乗り換え:4回     vs  5回(普通のほうが1回多い)

前回の「青春18きっぷの旅」で、特に急ぐ理由がないなら旅情を楽しむのも一興、と学んだので普通列車を選択。
14時に十日町駅集合だったので、少し早めに行って地元のものを食べて仲間を待とうと思いました。

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■行ってみてわかった、上越線あれこれ

そんなわけで朝の新橋。「青春18きっぷの旅」とは逆向きに、群馬県高崎方面に向かいます。
ここは案の定、あっさり座れました。

ただ、高崎以降が少し想定外でした。
まず、全然座れなかった。これはスキーシーズンと重なったのが大きいと思いますが、高崎~水上も、水上~六日市も、座れたのは本当に終点前の数駅だけでした。ホームを見た瞬間に「あ、これはダメだ」と分かるほどの人の人数でした。
また、今回のメインの移動は「JR上越線」になるので、事前に上越線の車両を調べていましたが、ボックスシート車両はほとんどないとのこと。「そっか、駅弁とか買っても旅情を見ながら食べたりは難しいな」と思っていましたが、案の定ボックスシートではありませんでした。
また、上越線は群馬県と新潟県の県境にある三国山脈を渡るために、かなりの距離が地下のルートとなっている。この辺りも、基本的に横移動しかしなかった中国地方の旅とは大きな違いです。
ただし、景色を見れるタイミングが短くても、座れなくても、駅弁が食べれなくても、普通列車で移動する価値は十分にあります。
たとえば、はじめて手動でドアを開ける電車を見ました。「手動」というのは、「ボタン式」で押せば自動でドアが開くというものではない。車両と車両の間の連結部のように、完全に手でガラガラとあけるタイプです。一番驚いたのが、人が降りた後はゆるゆる閉まるのかと思いきや、閉まらない。空きっぱなしになっていたものが、出発直前に急にドア周辺で機械が動く音がして、しゅっと閉まる。運転中は、もちろんロックされていてドアの開閉はできません。

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この話は、移動中にFacebookに投稿すると「そんなん、田舎では普通!」と結構書き込まれました。
が、私もあちこち回っていますが、ボタン式の手動じゃなくて、完全手動は初めて見ました。。。
ちなみに、詳細を調べてみると、手動式車両は現在も複数の型があり、上越線だと「107系」「115系」が手動車両。ただし、2016年から徐々にボタン式手動車両に移行しているようです。つまり、今回この車両に乗れたのは非常に貴重な体験でした。

あと、はじめて「モグラ駅」というものを知りました。
上越線の土合駅と湯檜曽駅、目的地であるほくほく線の美佐島駅(集合は十日町駅だったが、ギルドハウスの最寄り駅は美佐島駅だった)などがそうですが、駅のホームが地下にあることを「モグラ駅」といいます。特に上越線「土合駅」の下りホームは「日本一のモグラ駅」と言われているそうで、改札からホームまで階段を10分ほど下りないといけないらしい。さぞ周囲の住民は大変だろうと思ったら、この土合駅、主に谷川岳などへ向かう登山客を中心に利用されているそうです。ちなみに一日の平均乗車人数は20名前後(苦笑)

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三国山脈を越えてトンネルが終わると、辺りはもうこんな感じ。今年は雪が少ないそうで、例年だともっと真っ白らしいです。

そして、六日町駅で初の「ほくほく線」に乗り換えます。このかわいい名前の鉄道は、南魚沼市の六日町駅と上越市の犀潟駅を結びます。かなり歴史があるのかと思いきや、開業は1997年。要は、プロジェクト自体は以前から走っていたのに、国鉄再建問題等々で竣工が遅れたパターン。周辺の交通事情も計画初期とは大きく様変わりしていく中で開業し、今も頑張って運行している様子が個人的には好きでした。

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■十日町駅着!ここは「へぎ蕎麦」発祥の地!
こうして、目的地の十日町駅に到着しました。ちなみにここは交通系ICカードの適応外なので、新橋ではタッチでGOでしたが、現金払いです。新橋からの記録は、後日都内に戻った際に消去してもらえばOK。「清算が住んでいるので入場記録を消去してください」という趣旨の紙をもらえます。

お昼の目的地はもう決めていましたので、一路お店へ。
十日町駅から徒歩8分くらいで、へぎ蕎麦発祥の店「小嶋屋総本店」の流れをくむ「小嶋屋本店」へ(のれん分け、ややこしい…)。

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実は「へぎ蕎麦」が、新潟県魚沼地方発祥の蕎麦だというのは私もこの時まで知りませんでした。「へぎ」というのは蕎麦を入れているこの木の器のことを言います。つなぎに布海苔を使っているのが特徴。歴史的なところはこちらを参照。
お蕎麦はもちろんですが、てんぷらも日本海の海産物や地元の野菜を使っていておいしかったです。

こうして、一人地元のものをいただいた後にメンバーと合流。これ以降のお話は、前の投稿をご覧ください。

■ギルドハウス以外に、十日町で行った場所、いただいたもの
前回のエントリーで端折った部分としては、ギルドハウスのみなさんといった「松之山温泉」があります。
なんと、群馬県の草津温泉、兵庫県の有馬温泉と並び「日本三大薬湯」のひとつだそうなのですが、その冠を片手に町を大々的にPRしようという気配は全くない、鄙びた温泉街です。(サイトを見ると伝わるかと思います・苦笑。手つかずだから良いというのもありますが。)

こちら、「三大薬湯」なだけあって、ものすごい塩っ気のある温泉です。塩化物泉(弱アルカリ性)で、ホウ酸含有量は日本一だとか。
こちらに日帰り温泉の「鷹の湯」さんに行ってきました。
ちなみに、この地域は新婚の夫を雪の中に投げる奇祭・むこなげで有名な地域であり、「頭文字D」などの著者で知られるしげの秀一さんの故郷だそうです。

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さすがに米どころ、酒どころという感じで、お土産屋さんには酒粕が。
かす汁が大好きなので、お土産に買って帰り、こんな感じになりました♪

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■復路はバスで。実はこれが一番便利?
こうして、十日町で過ごした時間もあっという間に過ぎ(寝ている時間以外の半分は呑んでいた気がする・笑)、帰りの時間。当初は行きと同じように普通列車で帰ろうと思っていましたが、長距離バスの路線があったことも把握していたので念のために確認すると、六日町のインターから練馬や池袋、新宿行きのバスが出ていることがわかりました。3列シートでトイレ・電源付きで4400円。乗車時間は練馬までで2時間50分。
結論から言うと、私の中ではこのルートが十日町に来る最強のルートです。ただし、乗車がインターなので、誰かに送ってきてもらわなければいけません。これは、ギルドハウスの皆様がいたから成り立ったルートです。快適に東京まで帰って来れました。

結局、今回の旅にかかった交通費は約9,000円でした。
これくらいだったら、大してハードルも感じずに旅に出れますよね。

旅は本当に工夫次第だな、と思う、今日この頃です。

ギルドハウスのみなさま、最後にもう一度、本当にお世話になりました!

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