海賊団の団長になることにした!

……何を突然言い出したか!?

と、思うのが普通だと思います。
でも、海賊団の団長になることにしました。

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↑最近会社で、「落合さん、今度は何を始めるんですか……」と聞かれる始末。

元々の始まりは、私の毎月の楽しみである「東北食べる通信」の2014年6月号の特集、
「海賊たちが黒ダイヤと呼ぶ『海のお宝』 貽貝(しゅうりがい)」を読んだところから始まります。

ぜひリンク先をぜひ見ていただきたいのですが、岩手県に山田町という場所があります。
釜石や大槌の近くです。思いっきり、海と漁師の町です。
この町に、「第八開運丸」という”海賊”がいます。山田の海から飛び出して、世界の海でも修行を積んだような腕っ節のいい8人の漁師たちがチームを組み、漁に繰り出します。

なぜ”海賊”なのか。
彼らは基本、養殖をしません。海に繰り出して、その日取れたものをごっそり持ち帰って売りさばく。彼らは言う。「俺らは山田湾銀行から銭おろしてくるのです。」

震災があって三陸の海は甚大な被害を被った。普通なら悲観してしまう状況を、彼らはチャンスと感じた。既存のシステムが破壊された今だからこそ、本当の実力勝負の時代が来る。腕のいい漁師が生き残れる時代。つまり自分たちの時代。

そんな話を食べる通信の冊子で読んで、おまけでついてくる「貽貝(しゅうりがい)」を食べたら、居ても立ってもいられなくなって、山田に行ったのが今年の7月はじめ。

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驚いた。ここ、南の島の海??白い砂浜と、透けるような海。
船にも乗せてもらった。
豪快な水しぶきを上げながら山田湾の中を駆け巡り、お宝(貽貝)を捕獲している岩場を見せてもらった。

私はすっかり、海賊さんたちに恋をしてしまった。

「東北食べる通信」は、月に一回東北の色々な生産者の情報と、彼らが生産している食材が届く情報誌。
でも、それとは別に「CSA(Community Supported Agriculture)」という仕組みがある。
月々のお届けの中でも特に気に入った生産者のサポーターになる仕組みだ。

たとえば漁師さんなら、Facebookのコミュニティで海の情報や魚の情報を発信してくれたり、実際に浜に行くツアーを企画したり、年に数回海の幸をお届けしてくれたり。ただの魚屋と買い手の関係ではなく、生産物を通した親戚づきあいのような関係になる。私たちはその代わりに月々一定額をお支払いする。

このCSAの「海賊版」を作るという話が出たとき、私は真っ先に手を挙げた。

そして、9月21日、再び山田に行き、海賊たちと話をした。
全員一致で、CSAに賛成してくれた。

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海賊のCSAは、”第八開運丸海賊団”というチーム名に決まった。
年に2回のお魚のお届けや、夏の山田湾での漁師体験とバーベキュー、東京でのイベント開催などを考えている。
恐らく年内には会員募集のフォームができると思われる。ちなみに、募集開始前なのに、すでに3人の会員予備軍がいる。

 

海賊CSAは、他のCSAさんに負けず劣らず、消費者からの関心が高い。
それは、美味しい魚が食べられるというだけではない。
このブログの最初に書いた、彼らの生き方。
命の危険が迫るような場所でも、腕一本で生きていけるという自信と強さ。
そういうものが、都会に住む私たちを惹きつけるのだと思う。

現に私が最初に山田に行ったときに、同じタイミングで来ていた早稲田大学の学生が、海賊に魅了されて山田に数日居座ってしまった。彼をそうさせたのは、つまり、そういうことなんだと思う。

私が伝えたいのも、実はそういうところだったりする。IMG_4575
海賊に会って、その背中が本気でかっこいいと思った。
その姿を、一人でも多くの人に知ってほしいと思った。
だってその姿は、都会に暮らす私たちに力や希望を与えてくれる。

 

『こういう力強い生き方があるんだ!
私たちだって、きっとそういう強さを持っているんだ!』

 

海賊の背中が伝えるメッセージ。
それを余すところなく伝えるコミュニティを、私は作る。

 

第八開運丸海賊団 団長
落合 絵美

 

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